【New Songs】-<Donell Jones / Hamilton Park / Leah LaBelle>-
◆ Donell Jones : Forever
その多才なる作曲、ライティングセンスが高く評価され、ソングライターとしてキャリアをスタートさせた「Donell Jones」
96年には、ソロシンガーとしてデビューアルバム『My Heart』をリリース。その後も、コンスタントにアルバムをリリースしている彼が、今年5月にリリース予定とされている6枚目(未発表曲アルバム The Lost Filesを入れると7作目)のアルバム『Forever』より、アルバムタイトル曲「Forever」のスニペット音源を公開。
ちなみにこちらは、アルバムからの1st Singleになるそうです。
音源の方は、1分半程しか聴くことができませんが、彼らしいスムーズな歌い口とロマンティックサウンドが、今曲にもきちんと展開されているので、アルバムの方にも期待していいかなと。
前作、『Lyrics』から数えると約3年ぶりのアルバムになるということで、さらに楽しみが増しますね。
◆ Hamilton Park : Derriere feat. Alley Boy
ボーカルグループ不況と言われるさ中、2011年にデビューミニアルバム『Hamilton Park』をリリースし、ボーカルグループ復興に努めるアトランタ出身のボーカルグループ、「Hamilton Park」が、久々の新曲『Derriere』を公開。
大部分でオートチューンを使用するなど、めっきし現行サウンドになっていますが、色濃いパッションが随所に散りばめられているので、ベイビーメイキンミュージックにも相応しいかも。
また、ラッパーの「Alley Boy」を迎えることで、よりサウス調のナンバーに仕上がっています。
◆ Leah LaBelle : Lolita
「Jermaine Dupri」「Pharrell Williams」「L.A. Reid」といった音楽業界きっての立役者が、その才能に惚れ込み「So So Def Recordings」「I Am Other Records」「Epic Records」の3社共同で送り出す、要注目の大型女性シンガー「Leah Labelle」
2004年(当時17歳)に出演、ファイナリストまで進出したオーディション番組「American Idol」以降も、Youtube上でカヴァ―動画等を公開し、これまでに多くの人気を集めてきた彼女。
そんな彼女が、2011年にやっとの思いでメジャー契約を勝ち取り、昨年「Pharrell」と「Jermaine Dupri」プロデュ―ス元の発表されたデビュー曲『Sexify』(ビルボートチャート(R&B)初登場89位)より、約一年ぶりとなる新曲『Lolita』の音源をVEVOで公開。
今曲は、『Sexify』でもプロデュ―スを担当した「Pharrell」によるものだそうで、80年代を彷彿させるミッドファンクが、良いレトロ感を演出しています。
アルバムのリリース日は未定ですが、順序的に見れば近々、今曲のMVも公開されそうですね。
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【News】-<◆Terrell Carter 年内に6枚目のアルバムをリリースか>-
オーセンティックなR&Bを愛する、元祖R&Bファンからも、絶大な人気を誇るインディ屈指の王道R&Bシンガーソングライター「Terrell Carter」
そんな彼がどうやら、年内にリリース予定とされているニューアルバム(6枚目)の準備のためスタジオ入りしたことが、本人のYoutubeアカウントで明らかになりました。
2011年にはオーディション番組「The X-Factor USA」へ出演した際など、メジャーレーベルからの注目度も非常に高かったようですが、2004年の1st Album『Terrell(※当時はTerrel名義)』リリースからこれまで、インディーズにこだわり続け、活動されています。
う~ん。彼も10年近くもキャリアのあるシンガーさんなので、今さらメジャーの意向でスタイルを変えるのが嫌なのでしょうか。これまでインディを介して流通もかけてきたわけですからね。
個人的にはその、彼の軸を曲げない頑固たるスタイルは好きなのですが・・・やはり、彼のような逸材こそがメジャーで、きちんとした処遇を受けるべきだとも思ったり。
メジャーであれば「~が可能になった」ということも沢山あるでしょうし、何より彼のパフォ―マンスを観たい方が国内外に多く存在していると思うのです。(笑)
しかしながら、アーティスト個々の事情はあるにしろ、こういう形でニューアルバムのアナウンスをしてくれることは、嬉しいことですよね。
と言うことで、今年中のリリースを期待して(CD-Rは避けて欲しいですね)、気長に待っておきましょう。
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【Album Review】-<前迫潤哉 (Maesako Junya) / Oidon>-
前迫潤哉(Junya Maesako) : oidon
昨年10月に開催された、今井了介×CRESCENT MOON主催オーディション「THE☆ONE」で見事グランプリを受賞した、ニュージェネレーションシンガー【前迫潤哉】
そんな彼が、昨年12月にリリースしたフリーアルバム『Oidon』をご紹介。
ジャケット、アルバムタイトルからも伺えるように、同じく鹿児島出身の「西郷隆盛」を今作のテーマとし、西郷隆盛"顔負け"のチャレンジ精神が今作の起爆剤として使用されているが故に、終始繰り出される「あの手、この手」の手法に、驚かされる部分が多々ありました。
例えば、フリーアルバムだからこそ実現できた、サンプリングネタやトラックまんま使い。
さらに言及すれば、彼の今アルバムでの、上記のような自由闊達な様が、僕達リスナーを純粋無垢にさせてくれると言いますか。
普段僕は、結構"こだわり"を持って楽曲を聴いてしまいがちなんですけど、時にそのこだわりが邪魔になるのですよね。「この曲良いけど、このジャンルだからなー」とか・・・。
しかし、そんなことで良い曲と巡り合えないのは損な話ですし、今作を聴いて改めて、楽曲に対する「先入観」は持つべきではないなと思いました。
また、ジャケットだけを見ると、なんともコミカル要素満載のアーティストに見えるのですが。(笑)
そのコミカル要素は、このアルバムの収録曲に余すところなく反映されていて、彼の"音楽を楽しむ"という根本的な考えが、しっかりと示されているなと感じたのです。
「音を楽しむと書いて音楽」そんな説教じみた言葉を、これまでに何度も聞きましたが、実際にアーティスト自身がそれをリスナー側に、きちんと伝えられているかと言われると、少し言葉に詰っちゃうところが本音だと思うのです。(僕が、汲み取れていないだけかもしれませんが)
だからこそ、今作のアルバムを彼自身が楽しんで制作していく様子が伝わってきましたし、あえてフリーダウンロードにすることで、「親しみやすさ」を持たせたのではないかと思います。
特に17曲目の『Special Secret』は、「チャレンジ+コミカル」が伝わりやすい楽曲だと思いますので、是非ダウンロードを。
1: 最初でもSAIGO
2: Click (btlg. Madeon - Shriken)
3: VIERTY GIRL (btlg AVICII. - Levels)
4: Cry sour grape (Prod.RESTiBTRAX)
5:【skit】
6: A-Oh(Prod.Otowa)
7: 子どもPARTY
8: 前迫潤哉
9: THINK'BOUT IT!”Not again Remix”
10:【skit】
11: Coulda feat.ANMI (btlg 林ゆうき)
12:【skit】
13: My life
14: ONE or EIGHT (Prod.Gesubi)
15: Friday Night (Prod.RESTiBTRAX)
16: 最後もSAIGO
17: Special Secret
<Pick Up Review>
本人がブログで"取扱い説明書のような曲"と公言するように、パンチの効いたラインで今作への期待を一気に高めるのは、「Madeon / Shriken」を大胆に使用した『Click』
なんと言っても、現実と理想の狭間を行き来するような、「近未来的サウンド」が聴いている側に程よい刺激を与えてくれるので、僕にはもの凄く心地良かったです。
なんでしょう、こう聴いていると、自然と心が高ぶってくるのですよね。まるで"バーチャルな世界に連れて行かれた感じで。たとえ、サウンド的な面で「Madeon / Shriken」の力を借りたとしても、今曲をオリジナリティ溢れる作品に仕上げた彼に、拍手を送りたい。
You Tubeを始め、各方面で徐々に人気を上げてきている次世代プロデューサー「RESTiBTRAX」を迎えることで、よりフレッシュな楽曲に仕上がった『Cry sour grape』 楽曲そのものの聴きやすさもさることながら、彼の透き通ったハイトーンヴォイスが今曲の"清涼感"を、万遍なく引き出していることは間違いないですね。
近年の日本語ラップ業界では既に、欠かすことのできない存在になっていると言っても過言ではない、「ラッパー+トラックメイカー」のコンビ「LBとOtowa」
今曲は、その片割れ「Otowa(SKY-HI / One By Oneなど)」プロデュ―スによる『A-Oh』
歌詞中でも「Put your hands in the air!!」と繰り返し登場するように、世のパーティピーポーにも是非チェックして頂きたい、エッジの効いたアップチューンに仕上がっています。
作曲家「林ゆうき」氏のトラックを下敷きに、男女二人の複雑な恋模様を描いた『Coulda feat.ANMI』
今曲に至っては、彼の感情表現がかなり繊細に施されていて、今作で一番エモーショナルな歌い口になっているのではないでしょうか。
また、客演で参加している女性シンガー「ANMI」の歌声も、十二分な焦燥感を持っていて、今曲のバラッド性を高めていますね。
アルバム前半のアップチューンと比べると、かなり落ち着いた雰囲気はありますが、それでも今曲のようにしっとりと歌い上げる楽曲を後半に入れたということは、やはり"R&B"にルーツがあるのだろうと感じましたし、それを彼がしっかりと提示してくれているのだということにも気付きました。
「僕には何ができるか、何の為に歌うのか」と、迷走した過去も含め、これまでのシンガー人生で感じたことを、赤裸々に告白した『My Life』
そんな今曲、彼が以前、学校の教師をしながらアーティストを目指していた過去と照らし合わせ、ポジティブな歌詞に変換されているので、今、夢を追いかけている若者の背中を押してくれる"応援ソング"にもなっているのでは。
『Cry sour grape』に続き、「RESTiBTRAX」が手掛ける『Friday Night』をピックアップ。
いつにも増して仕事終わりの解放感がある金曜日の夜。
そんな夜に聴きたいのは、やはり心温まるラブソングですよね。少しばかり酸味のあるサウンドが、良い味付けになっていて聴きやすいです。
あの、世界的大ヒットナンバーを日本語リメイク!?『Special Secret』
アルバム全体を通しても、そのコミカルな演出は目を見張るものがありましたが、まさかこの曲を入れてくるとは・・・(笑) パーティピーポーは思わず「プチャヘンザ」したくなるかも。
<本人コメント>
本作で僕自身を少しでも知っていただけたら嬉しいです。細かいFUNが詰め込まれているので、ゲーム感覚でそれらを楽しんでください。これからも皆さんに感動はもちろん、楽しみも与えていきます。
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80年代後期から、90年代にかけて活躍した「Mr. AL MAC」「Steven Russell」「John Harreld」「Reggie Warren」「Rodney Benford」の5人から成るボーカルグループ『Troop』が、2013年スタートとほぼ同時にツイッタ―のオフィシャルアカウントで再始動を発表。
1988年のデビューアルバム『Troop』に収録のニュージャッククラシック"Spread My Wings"はあまりにも有名ですが、2000年代に入りメンバーも歳を取ったのか、グループ活動が急激に低迷。
2010年にはメンバーの1人で、あの大物プロデューサーチーム「The Underdogs」の一員として活躍していた「Steven Russell」が、セルフプロデュ―スアルバム『So Random』をリリース(2012年にプレス盤として国内流通開始)しましたし、もう1人のメンバー「Mr.AL MAC」もオリジナルアルバム『Hybernation(2009)』をリリースしたので、グループでの活動はもうないのだろうと誰もが思ったことでしょう。
しかしながら、20年以上ものキャリアを持つ彼らですので、歴史的に見ると、オリジナルメンバーが途中で3人離脱したり(再び5人になっています)と様々なグループ的"危機"もあったと思いますが、それでもこれまでに"活動休止"という名目で去っていった多くのボーカルグループを思い出すと、なんだか彼らの結束力というものには凄く、熱い「グループ愛」を感じますよね。
そんなボーカルグループ不況の中でも、こうやって再始動が発表され、新曲『Forever』もリリースするとのことで、それ相応の準備していることは間違いなさそうです。
また最近、多くのアーティストが"オーセンティックなR&Bを取り戻す"と公言し、活動しているくらいですし、このタイミングでの再始動も良い流れになるのではないでしょうか。
とりあえず、新曲『Forever』のリリースを気長に待ってみます。
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◆ Anthony Harrell : Look up in th Sky
ボーカルグループ「Brtuha」のメインボーカルとして活躍後、現在はソロシンガーとして、これまでに2枚のフルアルバム『KATHY』,『Finally』をリリースしている「Anthony Harrell」が、自身の3rd Album発売に向け新曲『Look up in the Sky』の音源を公開。
楽曲後半部分には軽めのラップを挟むなど、終始"Smooth"な歌い口が特徴的な今曲は、発売予定の3rd Albumのタイトル曲だとのこと。
つい先日、ソーシャル・ファンディングシステム"Kickstarter"でアルバム支援金を募っていましたが、どうやら順調に?アルバムがリリースされそうなので、楽しみにしておきましょう。
※アルバムの発売日が2月14日から変更されたようですが、おそらく6月頃までにはリリースされると思われます。
◆ Brian Mcknight : Sweeter
2011年にはこれまでの集大成にあたる、オリジナル2枚組アルバム『Just Me』(11作目)をリリースするなど、シンガーとしては名高いキャリアの持ち主でもあるベテランシンガーソングライター「Brian Mcnight」が、久々の新曲『Sweeter』のMVを公開。
今曲、後半で魅せてくれるフェイクもたまりませんが、何より彼らしいオーセンティックなスロウジャムに仕上がっているので、彼のファンは勿論のこと90年のR&Bナンバーが好きな方も見逃し厳禁です。
また、年内にはニューアルバムをリリース予定とのことで、近年エレクトロチューンやダンスナンバーに趣向を凝らした楽曲が流行りを魅せるR&Bシーンの中で、どのような楽曲を届けてくれるのでしょうか。楽しみです。
◆ Marcus Canty : Used By You
アメリカの人気オーディション番組「The X-Factor USA」に出演し、その才能を「Epic Records」の現CEO「L.A.Reid」に認められたことで、見事「Epic Records」とのメジャー契約を勝ち取ったシンガーの「Marcus Canty」
その勢いのまま、昨年10月に同レーベルよりデビューミニアルバム『This...Is Marcus Cany」をリリース予定でしたが、リードシングルでもある『In&Out Feat.Wale』の中ヒット(US R&Bチャート56位)を受けてか、突如発売延期に。
「これはもう出ないのかも」と勝手に推測していましたが、「L.A.Reid」のしっかりとしたバックアップもあってか、今月の22日にようやくリリースが決まったようです。
そして、前述のリードシングルに続きMVが公開されたのが、こちらの『Used By You』
メロディアスなサビもさることながら、彼の黒さ全開の歌声・・・素晴らしいです。
現行サウンドもきちんと抑えていますし、アルバム全体への期待も一気に高まりますね。
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【Indies.Com】-<LONDON / ONE 2 MANY (Promo)>-
LONDON : ONE 2 MANY
今では、全くと言っていいほど話題に上がってきませんが、デビュー当時はR&Bマニアの中でも、次世代のシーンを担う一人の逸材として大きく注目されていた<LONDON>
そんな彼が2008年に、「Universal Motown」から放ったデビューシングル『One 2 Many』(プロモ盤)をご紹介。
確かこの曲はラッパーの「Twista」を迎えた別曲もあるのですが、正式に発表されているこちらは、彼のみが歌う楽曲になっています。(以前見かけたMix CD販売サイトで、Feat.Flo-Ridaという表記がありましたが、間違いだと思われます)
楽曲自体は、80年代フレイヴァのダンスチューンで、疾走感溢れるトラックと彼のテナーヴォイスが素晴らしい中毒性を生み出しています。
また、哀しげな音色を漂わせるギター音が、ブリッジ部分の哀愁感をここぞとばかりに演出して良いですね。
そう言えば、このデビューシングルの後に「T-TOWN」プロデュ―スの2nd Single『Sometimes』もリリースしていましたよね。(音源は所持していないですが)
残念ながら彼もお蔵入りになってしまった内の1人なのですが、現在はまだシンガーとして活動されてるのでしょうか。
もし、Universal Motownとの契約を解除されているのであっても、インディで頑張って頂きたい所存ですが・・・そう簡単にいかないのがアメリカなのでしょうね。
僕は、正規でリリースされているシングルはこの2曲しか知らないのですが、他にも楽曲はリリースされているのでしょうか。ご存知の方がおりましたら是非コメント欄からでも。
1. Main 4:07
2. Instrumental
Universal Mottown / UMG (2008)
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【Album Review】-<ELLIE / Heartone>-
ELLIE : Heartone
ブラックミュージックの聖地アメリカでも大絶賛。
「本国顔負け」の歌声を持つ、新生代DIVA<ELLIE>が満を応じして全国にその名を轟かせてから、早1ヶ月。
本来ならば、2012年内にレビューを掲載したかったのですが・・・(遅くなり申し訳ないです)
このアルバムジャケットをご覧の通り、非常に美しい顔立ちの方ですが、このアルバム聴いてみればただ美しいだけのシンガーではないことが、はっきりと分かります。
"帰国子女"という肩書を持ちながら、2010年12月にデジタルリリースしたデビューシングル『Sugar X'mas/ BLACK $UGAR』で、その甘美(官能的)な歌声と、卓越した歌唱力で日本語R&Bというシーンの中でも既に頭角を現していた彼女ですが、今作の自身1st Albumでの攻めっぷりが凄い。
それもそのはず、このアルバムがただの序章とかそういう部類には全く属していないからだと、個人的に感じたまでです。
分かり易く言うならば、"彼女の音楽的バイタリティ、ポテンシャル"等がこのアルバムにギュッと濃縮されているからかなと。
今作のアルバム『Heartone』を彩る9曲の楽曲達ですが、リードシングルであり僕もこのアルバムで一番お気に入りの『たった一度だけ』を筆頭に、90年代を彷彿させるサウンド構成の『Brighter Day』ニュージャックスウィング調の『Ringin'On Me feat. GIPPER』そして、ハウスリミックスのカヴァー曲『I Wish Wasn't』等々...全体に渡って素晴らしい七変化を魅せてくれているのですよね。いやはやこれこそが、本来の"才色兼備"と言うものなのでしょうか。
それは器用貧乏と勘違いされる方がいるかもしれませんが、あくまでリファインされたスタイルがあるこそ、多種多様な楽曲にも応用ができるのはないかと僕は思います。
個人的に、このアルバムのそういった意欲的な部分も好きですし、それ故に抱く彼女に対する期待値"もかなり高いです。だからこそ、このアルバムで魅せてくれた「オールラウンド」な彼女の音楽性をこれからも大切にして頂きたいなと思いました。今後の動向にも、目が離せませんね。
1: Heartone
2: たった一度だけ
3: Brighter Day
4: Again
5: Ringin'On Me feat. GIPPER
6: Interlude
7: Still
8: 240日
9: I Wish Wasn't
Velvet Groove-KSR 2012 11/21
![]() | (2012/11/21) ELLIE 商品詳細を見る |
<Pick Up Review>
2. たった一度だけ
今作『Heartone』のリードシングルとして昨年9月にデジタルリリースされた、"たった一度だけ"
リリースと同時に、iTunes R&B/Soulチャートでは上位に食い込む勢いを見せた今曲ですが、今曲の魅力を一つ挙げるとするならば、やはりエレガントな雰囲気漂うメロディラインでしょうか。
この楽曲のタイトルから連想できる楽曲って結構、「焦燥感溢れる感じなのかな」と思ったりしがちなのですが、そういった僕の中のイメージとはかなり異なったサウンドだったことにまず、驚いた次第です。
勿論、バラードナンバーになっているのは間違いないので、情緒的な要素は各所に織り込まれているのですが「焦燥感」というよりかは、その人自身の人間味(温かみ)が感じ取れる楽曲だなと、感じたのですよね。
それもこれも、彼女の持つポテンシャルや人となりなのでしょうが(セルフプロデュースという意味でも)。
これまでにデジタルリリースされてきたシングルの『Black $ugar』ですとか、昨年夏にリリースされた『Glitter』を聴く感じでは、どうしても"官能的"なイメージがあったんです。サウンド面でも、歌詞そのものも。だから、今曲がリードシングルとしてリリースされたことにビックリしたと同時に、彼女の優雅な音楽性にかなり惹き込まれた自分がいます。言わずもがな、官能的な楽曲が悪いというわけではなく、今曲をリードシングルに持ってきたということは、それ相応の彼女の音楽性が投影された楽曲にするでしょうし、それだからこそ彼女の魅力が今曲にグッと押し出されていると言いますか。
また、楽曲後半でのエモーショナルなフェイクにとにかくビックリした次第です。
3. Brighter Day
リズム感のあるビートが心地よい『Brighter Day』
90年代マナーのサウンドを彷彿させるサウンドに仕上げているのは、今やR&B界だけに留まらず、HIPHOP界でも活躍を魅せている「Tiny Voice」所属の「Sunny Boy」によるもの。
清涼感溢れるサウンドに加え、「ELLIE」本来の持ち味でもある"透き通った"歌声が見事なまでにマッチングしていて、特にブリッジ部分の"伸び"は目を見張るものがあります。
POPにクロスオーバーし過ぎないところがまた良いですね。
4. Again
アルバム中盤を飾るのは、本格派スロウバラード『Again』
歌詞自体はセンシティブなものですが、それでも終始、厚いコーラスを重ねてくるとこがまた彼女の濃い人情味を引き出していて良い。
また、セルフプロデュースで制作したことが功を奏したのか、自身の色(例えるなら白といったところだろうか)がはっきりと滲み出ていて、ここまでの楽曲然り、地に足をつけたような安定感も伺えます。
5. Ringin'On Me feat. GIPPER
ウェッサイシーンが誇るベテラン勢の一人として数えられ、ELLIEと同レーベル所属のラッパー「GIPPER」を迎えた『Ringin'On Me feat. GIPPER』
なんと今曲、まさかの"ニュージャックスウィング調"にサウンドがアレンジされていて、彼女のオールラウンドぶりにそれは感心させられたのであります。
また、フィーチャリングで参加の「GIPPER」ですが、今曲でもお得意とするアバンチュールな雰囲気漂う歌詞と歌い回しが炸裂。さらに言うならば、「重ねるLINE、スタンプはハートしかいらない」という彼のラップ部分だけ見ても、「GIPPERらしいな」と思う方もいるのではないでしょうか。(笑)
それだけ個性豊かな二人がタッグを組んでいるので、勿論今アルバムの中でも他に引けを劣らず、存在感ばっちり。
さすがニュージャックスウィング調ということで、家でゆっくり(Chillin')しながら聴いても楽しめそうです。
7. Still
美しいピアノ音にそっと寄り添うような彼女の歌声が、温厚なサウンドを演出している『Still』
大衆向けのポプュラリティ溢れる構成になっているものの、時折見せる力強い歌声から感じ取れるように「切歯扼腕」した彼女のエモーショナルな思いがブリッジやフェイクに表れていて、まるで壮大な恋愛観をそのまま描写しているようです。
さらに言及するならば、その手のドラマ主題歌に選ばれてもおかしくないですよね・・・。
9. I Wish Wasn't
「Heather Headley」が2002年に放ったヒットナンバー『I Wish Wasn't』を大胆にもハウスリミックスでカヴァーしたのが、今曲。
テンポ良く進んでいく楽曲に、イントロから既にノリノリになってしまいますが、何よりここまでスムースに聴かせてくれるのは彼女のおかげ。英語歌詞にも全く屈することない滑らかな歌声が今曲の注目点だと思われます。
また言うならば、渡米の経験が明らかに表れているのも、今曲が一番分かり易いかもしれません。
普段、ハウスと区切られた音楽をあまり聴くことがないのですが、こういったアレンジメントだととても聴きやすいですね。
アルバムのエピローグということもあってか、非常にリラックスしたムードを演出できているのではないでしょうか。
<Biography>
ブラックミュージックに魅了され、R&Bシンガーをなることを夢見て10代で単身渡米。
瞬く間に現地で話題になるやいなや、LAのクラブでシンガーとしてのキャリアをスタートさせる。
それと同時にレコーディングやソングライティングを学び、様々なアーティストのツアーに同行するなど、シンガーとしてのキャリアを確実に積んでいった。
その後、活動の拠点を日本に移し2010年デビューシングル『Sugar X'mas/ BLACK $UGAR』をデジタルリリース。このリリースがきっかけとなり、「Mr.Low-D」など国内アーティストのアルバムにも客演で参加している。そして2012年11月、待望の1st ALbum『Heartone』を全国リリースしたのが彼女「ELLIE」だ。日本語R&Bが持つあらゆる可能性を彼女に引き出してもらうと同時に、これからのシーンの活性に大きく影響を及ぼすであろう新生代DIVAに、期待せざるを得ない。 (Next Star Music)
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