『Album Review』 -【中村舞子 / 7→9】
中村舞子 : 7→9
「LGYankees」「CLIFF EDGE」らへの参加曲が着うた系サイトで大きな話題となり、デビュー前にも関わらず巷では名前を耳にすることが多かったシンガー【中村舞子】
その人気は現在も右肩上がりで、今年の1月には自身初となる1stフルアルバム『HEART』をリリースした彼女ですが、この度コンセプトアルバム『7→9』をリリースされました。
タイトルは『7→9』
タイトルが表す通り夏をテーマにしたということですが、ただ切な系ラブソングを引っ張ってくると言うよりかは、全編に渡って様々な表情を見せてくれる"甘酸っぱさ"と"しなやかさ"が今作一番の醍醐味かなと思います。
夏の昼夜と言えば、やはりリアルタイムで表情が変わってくると思うのですが、そこを彼女が上手く表現できているなと感じました。
それこそ、『Naked Touch』→『Under Lover』への移り変わりはグッとくるものがありました。
特に、『Under Love』のようなレトロチック溢れる楽曲は、彼女のこれまでの作品で表現されてきた恋愛に対する「焦燥感」たるものを一気に拭った「フィーリング重視」の楽曲になっているのではないでしょうか。
「為岡そのみ」氏が制作に関わっているということもありますが、"大人の女性"をどれだけ「中村舞子」らしく表現できるかと挑戦したようにも思えます。
このアルバムをあえて、一言で表すならば【寄せては返す波のよう】
近くにいると思えば、離れていくそんなひと夏の恋を描いたラブストリーがここに集約されています。
今年、メジャーフルアルバムをリリースした際の某雑誌のインタビューでは「これからはもっといろんなアーティスト、クリエーターと関わっていきたい」と語っていますが、有言実行とばかりに多種多様なクリエーター陣を起用したことが今作を通してもわかりますし、これからの彼女の音楽の方向性を定めるきかっけになるのではないかと感じました(大げさかもしれませんが)
さらに僕が一番驚いたことは、彼女がまだ21歳だということ。
この若さにして、この様なしなやかな作品を作り上げることができる彼女にそれは驚きました。
勿論、その凛とした歌声は天性のものだと思いますが、これからまだまだ厚みと磨きがかかるのではないでしょうか。
そんな期待込めて、これからも応援していこうと思いました。
1: Naked Touch
2: Under Lover
3: Interlude 1#
4: 身も焦がれるほど
5: まだ、そばにいたい
6: Interlude 2#
7: End Roll
Pony Canyon 2012 8/22
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1. Naked Touch
ゆったりしたとスロウナンバーながらも、その歌詞の内容は恋愛に対する攻めの姿勢が表れているなんともロマンテイストな楽曲で本編がスタート。
所謂、ひと夏の恋のプロローグの部分になるわけですが、優雅さと気品に溢れる歌声を兼ね備えている彼女ですので非常に色艶鮮やかに楽曲を表現してくれています。
どこか『Call Me On』を彷彿させるような今曲のプロデュ―スは「MANABOON」氏が担当。
2. Under Lover
シンガーソングライター「為岡そのみ」氏プロデュ―スによる、今作でも大注目の楽曲。
夏というテーマをしっかりと枠に捉えつつも、どこか懐かしく、一昔にタイムスリップしたようなレトロ調の楽曲です。
これまでリスナーに発信してきた"中村舞子"というイメージを自ら崩すことによって、より「柔軟」で「包容力」などと言った表現方法をアピールできているのではないでしょうか。
また、個人的にはこの"フィーリング感"がたまらないと言いますか。
女性目線一直線の歌詞に偏り過ぎていないので、男性陣も気軽に体を揺らしながら楽しめるのですよね。
そういった意味でも、今後も今路線を期待しています。
5. まだ、そばにいたい
これを聴いた際には「アっ!」と思う方も多いでしょう。
言わば、"THE:中村舞子"な楽曲なのです。
それは、私達がこれまで彼女楽の曲を聴く都度耳にしていた「切な系」の歌詞がしっかりと詰め込まれた「無くてはならない」楽曲ということで彼女のファンからすれば、この情緒感がしっかり滲み出た彼女らしさが良いという方も多いはず。
7. End Roll
アルバムエピローグに相応しい、アコースティックナンバー。
ひと夏の恋が終わり、出会いから別れまでを「温かく」そして「激しく」
サビに近づくにつれ、エモーショナルに歌い上げる彼女にも注目です。
恋の終わりの「淡い」部分もしっかりギターで演出されていますが、『まだ、そばにいたい』と比べると、2曲間の感情の起伏が非常に解りやすいですね。
ひと夏の恋がテーマということで、今曲のアウトロ部分は何か幻想的なところがあり、しばらく余韻に浸ってしまいますね。
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『Indies.com』 -【Novel / Makes You Happy】-
Novel : Makes You Happy
「Dallas Austin」率いる"Rowdy"より、2009年夏頃デビューアルバム『The Audiobiography』をリリース予定だったものの、残念ながらお蔵入りしてしまったシンガー「Novel」の貴重なプロモシングル『Makes You Happy』をご紹介。
Novelと言えば、2008年にアルバムデビューに先駆け『I Am(Future Black President)』というEPをデジタルリリースしていますので(※極少量サンプラー盤あり)ご存知の方は多いと思いますが、そんな彼がプロモシングルとしてリリースしたこちらの『Makes You Happy』もなかなかの逸曲。
元々、EPの方でも軽めのラップをしたりとHipHop色が強い部分がありましたが、今曲はタイトルからも伺えるように落ち着いたバラードになっています。
楽曲序盤では、これと言ったインパクトもあまり無かったのですが、後半に進むにつれて彼のファルセットがもの凄く効いてきて、エモーショナルな歌声をここぞとばかりに魅せてくれます。
所々にかかっているエフェクトも、全く嫌味が無く楽曲の演出としては好印象です。
ただ、今曲をシングルとしてリリースするとなるともう少し大がかりなギミックがあっても良かったのかなとも思います。
現在、彼はレーベルを"Lost Poets Music"へと移し、昨年11月にはフルアルバム『Calligraphy』(タイトルからもCapital時代から通ずるものがあるのでしょうか)をリリースしていますので、気になった方はそちらも聴いてみては如何でしょうか。
1: Makes You Happy (Radio Edit)
2: Makes You Happy (Album Version)
3: Makes You Happy (Smoothed Out Mix)
Produced By Dj Toomp & Jay Mac / Rowdy(Capitol Records) 2008
Novel : Calligraphy

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『New Songs』 -【Jeremih / Mateo / Cassie / 】-
Jeremih : Keep It Moving feat. Marcus French
先日、MixTape『Late Nights With Jeremih』を発表したばかりの「Jeremih」
そのMixTapeに収録されている、新曲MV『Keep It Moving feat. Marcus French』を公開。
3rd Albumのリリースはアナウンスされていませんが、楽しみですね。
Mateo : Love
(※同名のシンガーがいますが、別人です)
これまで、『Mateo Music(2009)』,『Mateo Effect(2010)』と2枚のフルアルバムをリリースしている
Chicano系シンガー「Mateo」が、いよいよ3rd Albumに向けて始動開始。
新作のタイトルは『The Experience』に決定しており、9月20日にリリースされるとのことです。
彼のアルバム自体は海外から取り寄せしかできないみたいで、1stこそ多少国内でも流通したものの、2ndに至っては完全にデジタルリリースだったので、今回もデジタルアルバムになるのが濃厚でしょう。
とは言え、無理にパッケージリリースをお願いしたところきちんとした盤が送られてきたので盤もあるのかも・・・?
余談はさておき、日本では全くと言っていほど知名度が無い彼ですが、これまで多くのChicanoアーティストの楽曲に参加している、知る人ぞ知るシンガーです。
その甘すぎる歌声はアルバム収録予定の新曲、『Love』で十分に堪能できますので、是非ご試聴を。
Cassie : Balcony feat. Young Jezzy
「Cassie」の新曲MV『Balcony feat. Young Jezzy』のLyric Videoが公開。
今曲は、ラッパー「Young Jezzy」を迎えたシリアスな楽曲になっていると同時に、どこか「Jhene Aiko」を彷彿させるような仕上がりに。
2月に公開された復活曲『King Of Hearts』とは一転、180度路線変更をしたようにも思えますが、最近多くの女性R&Bシンガーが公言している"本来のR&Bを取り戻す"べく、何か策を練っているのでしょうか。
彼女の曲の中では、ダンス映画「Step Up 2」に起用された『Is It You』は未だに良く聴きますね。
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『Single Review』 -【CREAM / CREAMIX Vol.1】-
CREAM : CREAMIX Vol.1
2010年、iTunes HipHopチャートで4週連続1位を獲得した、『DJ Deckstream Presents ICEKREAM』の偉業が記憶に新しいクリエーターチーム兼、アーティストの「ICEKREAM」
そんな彼ら、この度メンバー「Staxx T」と「Minami」で新ユニット【CREAM】を結成し、YouTube上をもの凄い勢いで賑わせているのはご存知でしょうか。
なんと言っても、彼らのYouTubeアカウント「CREAM VISION」では、動画総再生回数が900万回を超えるほどの人気ぶり。
それに比例し、オリジナル曲の正規リリース、はたまたデビューが待ち望まれていた彼らなだけに、今作の3曲入りのシングルEPはやはり"渾身のラインナップ"が目白押しです。
ましてや、1曲1曲に全く持って妥協の許さない、彼らの"クリエーター魂"も感じられる今作は、全世界で拡散的な流行を魅せる「Electronic Dance Music」を大々的にフィ―チャ―し、まさにシーンの最先端 いや、次世代のシーンを見据えた「オルタナティブ」な作品になっているのではないかと思います。
それこそ、『 Whatever Feat. Wise&Tarantula (Spontania)』では、前述にあるようなエレクトロ路線のギミックを容赦なく織り交ぜることによって、彼らの中に眠るバイタリティ溢れるものが一気に滲み出た作品になっています。
さらに追求してみると、今作のEPで最も注目すべきところはStaxx TとMinamiのフィーリングの良さかなと。
Staxxのバラエティに富んだラップもさることながら、Minamiのぶれること無い歌声がどの曲に至っても"CREAM色"を作り出しているのかなと思います。
単なるエレクトロチューンを聴いているというよりかは、彼女自身が持つ本来の「R&Bエッセンス」なるものが楽曲全体を親しみやすくしているのでしょうか。
続く、2曲目の『Fireworks』3曲目『RUNAWAY』では、彼女がこれまで共に歩んできたその「歌声」の中にある、確固たる意志そのものが、しっかりとインプットされているものになっているような気がしました。
僕自身も、流行りの音楽に対する意見は多々あったりするのですが、彼らに至っては流行りに飲み込まれたのではく、流行りを乗っ取ったというか。CREAM色に。
寧ろ、それが彼らの強みと、色彩豊かな「CREAM サウンド」なのかなとも思いました。
今作品が気になった方は、彼らのカヴァ―動画を見ることでさらに彼らの世界観に惹き込まれるかもしれませんね。
1: Whatever Feat. Wise&Tarantula (Spontania)
2: Fireworks
3: RUNAWAY
AVEX 2012 9/5
1. Whatever Feat. Wise&Tarantula (Spontania)
今作の醍醐味でもある、エレクトロ路線を一気に押し上げたパーティチューン。
「WISE」さらに「Tarantula」と異色のラッパー二人を迎えたことによって組み立てられた、"楽しむ"ということ自体そのものにフォ―カスした作品になっています。
ラッパー1人1人のワードセンスも各々に感じられますが、題材がしっかりしているだけあってラップだけ聴くとタイトな仕上がりなのですが、やはりMinamiが加わることにより、楽曲自体そのものが、柔らかくまとまっているのではないでしょうか。
2. Firewoks
夏の花火を切なく描いたバラッド。
夢と現実の狭間で揺れる、二人の恋の行方は・・・。
エレクトロ路線を脱し、オーセンティックな「CREAM サウンド」を忠実に表現した楽曲になっています。
それこそ、今曲プロデューサーの「John Fontein」が彼らの音楽そのものの幅を広げているような気がしました。
もう9月になってしまいましたが、これを聴いているとなんだか夏が名残惜しくなっちゃいますね。

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『Pick Up Songs』 -【スズキ / 三浦大知 / August / Keke Palmer】-
スズキ : I Wanna...
昨年からソロR&Bシンガーとして、活動を開始し、瞬く間にその頭角を現した「スズキ」の1st デジタルシングル『I Wanna...』が万応じして、iTunesより配信をスタート。
近年のR&Bシーンを彩る「切な系」を枠に捉えつつも、歌詞がしっかりと先行するメロディラインを忠実に再現した今作品。
キャッチーなサビも非常に印象的で、活動期間からは想像もできないパワフルな歌声も彼のポテンシャルを感じるものになっているのではないでしょうか。
これから益々期待がかかるシンガーなだけに、今後の動向にも注目していきたいですね。
CLOSETst Records 2012 9/1

三浦大知 : Elevator
今や、日本国民が世界に誇るスーパーエンターテイナーの一人としても名前が数えられる「三浦大知」
先日は、自信初の武道館ライブを映像に記録した『DAICHI MIURA LIVE 2012「D.M.」in BUDOKAN』を発売するなど、さらに加速を続ける彼が、その武道館公演で初披露した新曲『Elevator』をデジタルリリース。
制作陣には国内からUTA、海外からStar Base Music所属のChrishan,Kyle Christopher等を迎えた、疾走感溢れるダンスナンバー。
彼が時代に乗っていると言うよりかは、「彼が常にその先を行っている」そんなバイヴスさえ感じられる今作。
彼の新たな可能性も垣間見ながらも、まだまだ彼には"何か眠っている"のではないかという好奇心に駆られますね。
現在は絶賛ツアー中ということですが、今作が何らかの形でCDに収録されることを待ち望んでいます。

August : You're With Me
今年、1月にリリースされた西崎信太郎氏による大人気コンピレーションアルバム「Urban Next シリーズ最新作」『Urban Next R&B Masterpiece(※HMV Onlineのインタビューをさせて頂きました)』に楽曲『You're With Me』が初収録されたことで、国内ではアルバム発売を望む声が多かったシンガーソングライター「August Rigo」改め"August"が国内メジャーレーベルManhattan Recordingsより日本独占デビューアルバムを発売することが決定。
そのアルバムから、未だに人気の高い『You're With Me』が先行シングルとしてiTunesでリリースされました。
新人ながらもChe'Nelleに続き、堂々の2位を獲得している模様。
それもそのはず、日本人好みの美メロR&Bをストイックに追求した作品になっていますし、元々彼はDefJamとの契約があったということで、実力さながらそのライティングセンスも高く評価されています。
今作の先行シングル『You're With Me』をきっかけに、今秋は"August旋風"が巻き起こるかもしれないですね。

Keke Palmer : Dance And Alone
2007年のデビューアルバム『So Uncool』では、あのT.KURA氏が関与したことでも話題を呼んだ、「Keke Palmer」
その当時はまだ幼さもあり、JOJOと例えられるキュートさも兼ね備えてテレビ出演等、数多くこなしていた彼女。
現在も女優、歌手と並行して活動する彼女が今年に入り、ようやく2nd アルバムに向けて準備を始めたようです。
先行シングルとして予想されていた、「Kevin McCall 」を迎えた『You Got Me』はどうもFree Downloadでプロモーション用にあてているみたいで、先日公開された今作『Dance And Alone』がアルバムリードシングルになると考えられます。
デビュー曲『Keep It Movin' Feat.Big Meech』と比べると、彼女がいかに大人の女性になったか伺えますね。
寧ろ、今はJOJOと言うよりかは「Brandy」っぽいという声も上がりそうですが、今年発売予定の2ndアルバムを気長に待つことにします。
それにしてもかっこいいです、この曲。

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『New Release』 -【Sentury / Past, Present And Future (Mixtape)】-
Sentury : Past Present And Future
Houston出身のボーカルグループ「Sentury」のFree Mixtape『Past Present And Future』をご紹介。
2007年より活動をしている彼らですが、ここ日本ではほぼ情報が皆無のグループだと思います。
なんせこれまで、『If It Was Me(国内配信は無』のプロモ盤シングルとiTunes上でリリースしている『Get At Me Feat. Slim Thug』のみで、地道に活動しているグループの一つです。
そんな彼らが、今年6月にMixTapeをリリースしていた事を先日知り、遅れせばながらご紹介させて頂きます。
収録内容は名曲カヴァ―を中心に、未発表のオリジナル曲、今やレア盤化しているシングル『If It Was Me』
等ボリューミーな内容になっています。
1: Intro
2: There Goes My Baby
3: If It Was Me
4: Slide Over
5: Part Time Lover
6: Lose Control Feat. Chamillionaier
7: Mrs.Right
8: Not Making Love
9: You Got It Bad
10: We're Not Done Yet
11: Bed
12: Done Finished
13: Get At Me Feat.Slim Thug
14: If It Was Me (Remix)
Lyrical Records 2012 6/19
今作の聴きどころはやはりシングルリリースされている『If It Was Me』を筆頭に肩を並べる、ハイクオリティの"オリジナル曲" iTunes上で2010年に配信されている『Get At Me Feat. Slim Thug』以外はこちらのMixtapeでしか聴くことができないということで、かなり貴重なものになっているのではないでしょうか。
また、ラッパーの「Chamillionaier」や「Slim Thug」がこちらのMixtapeに参加していますが、アルバムの全体の指向を高めるごとく「攻めるところは攻める」といった分厚いヒップホップナンバーで、自由に作成したMixtapeというよりは、もっぱらパッケージアルバムを意識した作品になっています。
と言うのも、参加陣のラッパーだけでなく『Mrs. Right(※Mindless Behaviorとは別曲)』ではクレジットに無いラッパー(メンバー?)がラップを披露していますし、ラッパー陣の参加も自然的なことだったのかなと。
単体のMixtapeで終わらせるのでは無く、この作品を通しての何らかの動きを見出していきたいのだと思いますが、そこで次に挙げることができるのが、まさに「原曲越え」の"カヴァ―曲"
正直意表を突かれたのが、4曲目に収録されている『Baby Bash Feat. Miguel / Slide Over』のカヴァ―曲。
この楽曲を4人のハーモニーが包み込むように、コーラス楽曲に変えてしまったのですから、かなり驚きました。
鍛錬に磨かれた彼らのコーラスワークが一際目立つ楽曲になっているのではないでしょうか。それこそ原曲よりもバラード性ではかなり至高を極めるものですね。
後は、タイトルでピンと来たかもいるかもしれませんが、皆さんお馴染みの『J.Holiday / Bed』のカヴァ―曲も収録されていますし、カヴァ―曲しかり、かなり自信を持っておススメできる楽曲ばかりです。
アルバム全体を通して聴いてみると、ポップにクロスオーヴァ―しているものから、ゴスペル、ソウルまでありとあらゆる歌芸を堪能できる作品になっているのではないでしょうか。
それこそ先代のボーカルグループをしっかりと見習った上での、オリジナリティを追求した作品になっています。
そう言った意味では、他のインディーズボーカルグループのよりも意識の高さが一つ上を行っているかもしれませんね。
全R&B/Soulファンに聴いて頂きたい作品です。
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